2023年スタート

コラム

2023 年がスタートして一か月がたってしまいましたが、2023 年最初のコラムです。

右の写真は、近所の高台から撮影した 2023 年初日の出です。今年の日の出時間は、例年より暖かでした。昨年の長期予報では、今冬は厳冬予測でしたが、昨年末に日本海側で大雪が降ったころを除き比較的暖かな冬が続いています。これも温暖化の影響なのか?温暖化すると、夏はより暑く冬はより寒くともいわれてます。

先日テレビで温暖化の影響で、沖縄地方のサンゴ礁が白化しているとのレポートをやっていました。ある場所では9割以上が白化しているそうです。海面水温の上昇が原因であり、台風が沖縄を通過する数が
減っているため深い海水と混ざらず温度が下がらないためとも話していました。ここ数年ラニーニャ現象が継続しており、台風が沖縄を通過する数が減っている一因になっているのでしょうか。サンゴ礁の白化は沖縄地方ばかりではなく、オーストラリアのグレートバリアリーフでもサンゴ礁の白化が進んでいると以前見た記憶があります。サンゴ礁に悪影響を与えているのは水温だけではないとのこと。温暖化の原因である二酸化炭素が海水に取り込まれ海水が酸化し、サンゴ礁の骨格を形成しにくくなるとのことです。しかし、琉球大学理学部の栗原教授の話では、パラオに高温、酸性の海域でしっかりサンゴ礁が形成されているとの報告もあります。ただ長期的に温暖化による影響は大きいのは間違いなと思います。

サンゴ礁と言えば思い出すのは、松田聖子の“青いサンゴ礁”です。昨今昭和の曲がブームだそうですが、
これも昭和!海の色と言えば、おそらく皆さん青と言われるでしょう。ではなぜ青なのでしょう?それには水による光の吸収が関係しているのです。水は赤い光を吸収し、青い光は透過する性質があります。赤い光の吸収は 750nm 前後。これをたどっていくと、近赤外領域では 1450nm,赤外領域では 2900nmに水による吸収があります。すなわち元は、赤外領域の 2900nm の伸縮振動の倍音です。

日本分光学会 測定法シリーズ 32 近赤外分光法より

近赤外領域に属する 1450nm,750nm は、中間赤外吸収にくらべ弱く、可視領域近くなると吸収は極めて弱くコップの水程度の光路長では青く見えません。

プールなど数メートルの光路長になると青く見えてきます。ゆえに海も青いとなります。
同じ青である空の青は違う理由で、レイリー散乱で青く見えます。太陽光が大気を通る際に分子により散乱されるのですが、青い光の散乱が強いため青く見えます。ただ、空の青が海に反射していることもあるだろうと思います。曇天の空のもとでは、鮮やかな青い海とはなりません。

晴天のもとの鮮やかの青い海、そして夕日の時には茜色に輝く海!癒されます。

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