再び目のお話

コラム

このところ目とセンサーにふれていますが、たまたま NHK で生命大躍進という番組を目にしました。再放送 だったのですが、人類が目を手に入れた話でした。 それによると、人類の祖先は5億年前に突如として手に入れたとあります。それは目ばかりではなく、強大 な脳、手足も突如として手にいれたとあります。突如といっても瞬間でなく、長い時間軸で突如であること は言うまでもないともいます。通常の進化は徐々に進化して現在の姿に至ると思いますが、新たな発掘研 究で突如として進化の大ジャンプで目や脳、手足の進化を遂げたらしいのです。これは面白い話です。そ の根拠はロッキー山脈で目を持つ古代生物の発掘が起因しています。

その代表格が“アノマロリカリス” どこかで聞き覚え のある名前ではないでしょうか。アノマロカリスは節足動物で、 化石にトンボと同じような複眼が確認されています。 このアノマロカリスが生きていた5億年を境に、目を持つ 生物があらわれたようです。最初に目を手に入れたのは、 クラゲのような原始生物でした。

ある種のクラゲをよく見ると 目のような部分があり、それを拡大すると三日月状になって います。これとよく似た微生物がウヅベンモウソウです。

ウズベンモウソウの形態は多岐にわたり、化石として 4000 種、現在でも 2000 種いるといわれているプランクトンです。大量発生すると赤潮の原因となります。この両者の DNA を調べたところ、ほぼ同じロドブシンを持つことが確認されました。

植物はロドプシンを手に入れることで、光合成に必要な 光を探すことが出来るようになったのです。

ロドプシンは人にも 存在します。人は桿体細胞にあるロドプシンにより暗所で光を 検知しています。どうして植物と動物が同じロドプシンを持った のでしょうか。まだ動物が目を持たない時代。クラゲに似た動物 がロドプシンを持つ植物を食べ、突然変異で植物の DNA を 動物が取り込んでロドプシンを持ったとのこと。

人類は最近遺伝 子操作が出来るようになりましたが、5億年も前に遺伝子操作 のようなことが偶然に起き、光を検知するロドプシンを手に入れる ことが出来たのは非常に驚きです。どんな偶然が起き来たのか 興味は尽きませんが、この偶然がなければ動物は目というセンサ ーを手に入れていなかったでしょう。

その後植物の遺伝子を持つ動物はこの例に限らず、光合成が できるウミウシ(エリシア・クロロティカ)が海藻の遺伝子を持つこと がわかっています。

人のような複雑な目はカメラ眼といいます。ではカメラ眼はどうのよ うにして得られたのか。脊椎動物の原始種ピカイアに近いといわれ るナメクジウオと人の DNA を比較したところ、目の関する遺伝子 EYA 遺伝子は、ナメクジウオには1本しかない DNA が人では 4本あることが判明。これも突然変異により4本になったと考えら れおり、この突然変異のおかげで複雑な機能を持つことができるよ うになったとのことです。

人の視細胞は錐体細胞が3種類、桿体 細胞が1種類で4種類になります。増えた遺伝子4本がそれぞ れになったと推測するのはあまりにも素人ですね。たぶんそのよう な簡単な話ではないでしょう。

突然変異で得た眼とうい機能、自然の力は計り知れません。

生物大躍進(NHK)に興味のあるかたは、こちらをチェックしてください。 https://www.dailymotion.com /video /x5uoaj3

追)目の治療に関するお話
これも NHK ニュースで放送されたお話。
近視の治療に赤い光=650nm を照射して近視の悪化を防ぐことができるとのこと。赤い光を当てると 網膜を包む膜が厚くなり、眼球の変形(=近視の原因)で近視の進行を防ぐことが出来るとのことです。

目と光の関係、いろいろありますね!

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