コロナ禍が始まったころからいろいろと物不足がおきていす。半導体がない、燃料がない、食糧がない等々、日常生活にもいろいろと影響が出てきました。分析機器も半導体不足等で製造が遅れ遅れになっています。半導体がなければ分析機器はどうなってしまうのかなどと考えてしまいます。かつて分光光度計はシンプルで、測定値はメーターで読み取っていいました。当然、トランジスター、抵抗、コンデンサーなどは使われていたと思いますが、現在使用されている高度な集積回路基板などはなかったでしょう。今ある便利な機能などを我慢すれば、シンプルな分光光度計は作れるのではと思ってしまいます。それに反し同じ分光光度計でもある近赤外分析計はそうはいきません。近赤外分析計はPCの存在
なくしてはただの箱です。と、思っていたのですが昔々のことを思い出しました。かつて仕事をしていた会社の引っ越しの際、大量の抵抗がでてきました。修理用にしては多すぎるくらいの量でした。不思議に思い聞いてみると、近赤外分析計の係数設定用の抵抗だとか。今思えばその仕組みを聞いておけばよかったと思いますが、残念ながら聞き忘れました。ごく初期の近赤外分析計ですので、6波長の干渉フィルタータイプであったともいます。PbS検出器に光が照射されると、抵抗値が変化し電流も変化します。さらに係数用抵抗によって電流が変えられ、その電流をデジタルに変換します。それぞれの測定波長に対して同様の処理し合計して測定値として表示させたのだろうかと想像してしまいます。詳細は不明ですが、近赤外分析計も集積回路がなくても、何とかなるかもと思いました。あとは多変量解析です。これはどうしてもPCが必要です。少し前に面白い記事を読みました。真空管でPCをつくってしまったというお話。ロシア製真空管550本を使用してコンピュータを制作したとのこと。大きさは2mx1.3m。重さ31kg。モバイルには向きません。発熱も相当なものとあります。はたして、このコンピュータでどの程度の多変量解析が処理できるのか?ただ真空管はロシア製。。。
さらに言えば、いまでもロシアは真空管の主要製造国です。それに中国。供給不安が生じてしまいまします。ご興味あるかたは、下記を参照してください
https://www.fred.computer/
妄想は分光光度計にとどめておいたほうが無難なようです。
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